【司法書士監修】遺言書通りだと相続税が高くなる?相続人全員の同意で「遺産分割協議」にするメリットと注意点

「亡くなった親が遺言書を残していたけど、この通りに分けると相続税がものすごく高くなると言われた…」
いま、このような状況で遺産分割が進まずに困っていませんか?
同じようなお悩み・不安・疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
実は、相続人全員の同意があれば、遺言書とは違う分け方(遺産分割協議)をして相続税を抑えることもできるのです。
このページでは、創業20年以上、地域随一の相続専門の司法書士事務所であるこん・さいとう司法書士事務所が、遺言書通りだと相続税が高くなる具体的なケースと、これを回避する手続きを分かりやすく説明します。
また、「これから遺言書(公正証書遺言)を作ろうと考えている方」にとっても、残された家族が税金で困らないための必須の知識となりますので、ぜひ参考にしてください。
このページが、相続・遺言でお困りの方のお役に立てれば、とても嬉しいです。
税金が高くなってしまう遺言書も「無効」ではありません
故人が残した遺言書はあるものの、その通りに相続すると相続税が高額になってしまうということは、当事務所でも実際に見受けられる事例の一つです。決して珍しい話ではありません。
このような場合、特に、この遺言書の通りに相続すると不利になる相続人(つまり「分け前の少ない相続人」)から、次のような主張・言い分が出てきます。
- 相続税を高く支払わないといけないなんて、こんな遺言書は無効だ!
- 相手(分け前の多くなる相続人)は不当に利益を得ようとしている。こんな遺言は無効だ!
事務所を開設してから20年以上経ちますが、何回聞いたか分からないやり取りです。
残念ながら上のような主張は通りません。
相続税が高くなろうが、これにより相続人の支払う相続税が不公平になろうが、これを理由に遺言書が無効となることはないと理解してよいでしょう。
遺言書は、遺言書を書いた時点で本人の意思能力がしっかりしていて、法律が定める遺言書の様式が整っていれば、基本的には有効なものなのです。税金のことなんて全く関係ありません。
そもそも何でこんなことになってしまったのか?
どうしてこのような事態になってしまったのかは、大きくは2つの理由が考えられます
遺言書作成時から時間が経ってしまった(見直しがされていない)
遺言書の内容が間違っているわけではなく、作成時から時間が経って財産状況が変わったり、税制が変わったりしたために、かえって相続税が高くなることがあります。
遺言書は作成して終わりではなく、今の家族に合わせた最適化が必要になるケースがあります。
作成時に「税金面まで計算された遺言書」にしていなかった(専門家が関与していない)
特に本人が手書きで作成する「自筆遺言」に多いです。
「ただ書くだけの遺言」は残された家族の負担(高い相続税)になるリスクが高いです。
「遺言書を書けば安心」ではなく、「税金面まで計算された遺言書」を生前に作っておくことが非常に重要です。
また、将来に事情が変わった時のために「予備的遺言(もしもの場合の文言)」を盛り込んだり、専門家のアドバイスを踏まえて、定期的な見直しも必要です。
遺言書があっても「遺産分割協議」で分け直すことは可能
「遺言書には絶対従わないといけないの?」と言われれば基本的には従わなければなりません。
ただし、相続人全員の同意があれば、遺言書と異なる分け方をしても法律上は問題がありません。
遺言書通りに相続すると「相続税」が高くなる3つのケース
なぜ遺言書通りだと相続税が跳ね上がるのか、代表的な理由・事例をシンプルに解説します。
ケースA|配偶者の税額軽減(1億6000万円の控除)を活かせていない
相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)とは、配偶者が取得した遺産のうち、「1億6,000万円」または「法定相続分」のどちらか多い金額まで相続税が非課税となる非常に大きな優遇制度です。
しかし、この特例を活かさずに、配偶者ではなく、すべて子供に相続させる遺言になっているときは、無駄に相続税が高くなる要因となります。
ケースB|小規模宅地の特例(自宅の土地が8割引きになる制度)が使えない
小規模宅地等の特例は、被相続人が自宅や事業(賃貸含む)に使っていた土地の相続税評価額を、一定面積まで最大80%減額できる非常に強力な節税制度です。
この特例を使うためには、相続人が故人と同居していたかどうかがポイントで、同居していた場合に減税されます(ただし別居の場合も要件を満たせば適用があります)。
しかし、この特例を活かさずに、同居していない別居親族や第三者に自宅を相続・遺贈する内容の遺言だと、無駄に相続税が高くなる要因となります。
ケースC|二次相続(次の相続)を考慮していない
高齢の夫婦の場合、例えば夫が亡くなった後、間もなくして妻もなくなるケースが多いです。
ケースAを踏まえて「全財産を配偶者に相続させる」という遺言を作成しても、その時は配偶者控除により相続税は安くなるかもしれません。
しかし、その配偶者も次に亡くなった場合、子供が多額の相続税を負担しなければならないことになり、トータルでみると、無駄に相続税が高くなってしまっていることもあるのです。
相続税を抑えるために「遺産分割協議」を選ぶメリット
すでに上で説明したように、もし、遺言書通りに相続すると相続税が高くなってしまうのであれば、相続人全員人の合意により、遺言書とは異なる内容に遺産分割協議をすることができます。
これにより、現時点での最新の財産状況や、各相続人の生活状況に合わせて「最も相続税が安くなる組み合わせ」に微調整することが可能となるのです。
遺言書を無視して「遺産分割協議」をするための必須条件
それでは遺言書を無視して、遺産分割協議を法律上有効にするための条件を解説します。
条件1|相続人「全員」の同意があること
遺産分割協議をするためには相続人全員の同意が必要です。
1人でも反対したら遺言書が優先します。
反対した相続人を相手に、遺産分割調停など裁判を起こすことは無理です。遺言書がある限りは、原則として遺言書が優先するからです。
全員の同意が揃わないのであれば、あきらめてください。
条件2|「遺言執行者」が指定されている場合、その人の同意も必要
故人の死亡後、遺言書に書いてある通りに遺産分けの作業などを実行する人のことを法律上「遺言執行者」と言います。
「遺言執行者」は遺言書の内容で具体的に特定の人物を指定しておくことができます。それは相続人中の誰かでもいいですし、弁護士や司法書士などの第三者の場合もあります。
このように遺言で「遺言執行者」が指定されている場合は、その人の同意も必要になります。
条件3|遺言書で「遺産分割を禁止」されていないこと
遺言書の内容に、一定期間遺産分割をしないように書くことが法律上認められています。
(遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止)
第九百八条 被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。
|民法e-Gov法令検索
例えば「相続人は相続開始の時から5年間は遺産分割はできないものとする」などの内容が書かれている場合があります。
この場合、5年間は、たとえ相続税が高額になってしまうという理由があったとしても、遺産分割は法律上できないことになります。
「こん・さいとう司法書士事務所」が選ばれる理由
進め方の難しい相続手続きで当事務所が多くの方に選ばれている理由は3つあります。
- 今困っている方への適切なサポートが可能(相続人会議による遺産分割協議の進行)
- これから遺言書を作る方への適切なサポート(パートナー税理士による試算もOK)
- パートナー税理士・パートナー弁護士とのスムーズな連携
遺言書通りだと税金が高くなると分かっていても、専門的な計算をしたわけでもなく、また、他の相続人に法律的な説明もできなくて困っている、ということはよくあります。
この場合でも、当事務所は「中立的な専門家」として、相続人会議を通して、税金面のシミレーション(パートナー税理士による)や法的説明をもって、相続人全員が納得できる遺産分割のサポートが可能です(*すでに相続人同士で紛争が発生していると当事務所が判断する場合はお受けできません)。
また、これから遺言書を作る方に向けては、税金面での十分な安心を持っていただくために、パートナー税理士の試算(別途費用)のもとに遺言案をご提案できます。
やることが多くて面倒な相続の手続きの依頼先をお探しの方から、ホームページを見てのお問合わせが多いのですが、まずは無料相談でお話をお聞かせください。
「こん・さいとう司法書士事務所」に相談をすることで上記のお悩みは解決
以上を踏まえまして、当事務所「こん・さいとう司法書士事務所」が、これまで多くの上記のようなお悩みをお持ちの皆様から、相続の相談・依頼先に選ばれている理由を以下にお伝えします。
- 一般的な司法書士ではなく「相続専門」であるため、一般的な名義変更の手続き(相続登記)だけでなく、その他の相続に関連する裁判所の手続き(後見・補助・保佐開始の申立、遺言書の検認、遺言執行者の選任の審判の申立、不在者財産管理人、失踪宣告、遺産分割の調停の申立、相続財産清算人・管理人の選任など)にも精通しているため安心感がある
- 「相続専門」だからこそ、個別の事例に応じた的確なアドバイスを貰える(遺言作成から遺言執行・遺産分割まで幅広いご相談に対応できます)
- パートナー税理士と連携して相続税の申告や準確定申告にも速やかに対応してもらえる
- パートナー弁護士と連携して弁護士に依頼することにより他の相続人への交渉や、裁判手続きも対応してもらえる
- 弁護士・法律事務所より割安な料金で、しかも弁護士より敷居が低く、相談がしやすい環境にある
- ZOOMによるオンライン対応が可能なため、直接事務所に行けなくてもコンタクトが取りやすい
- eKYCによるオンライン本人確認に対応しているため、遠方からも依頼ができる
- 東京都中小企業振興公社(都内の中小企業を支援する東京都管轄の公的機関)の嘱託相談員であるため身分的な信頼感がある
- 20年以上のキャリアがある司法書士2名(今健一・齋藤遊)体制の為、一般の個人事務所より迅速に対応してもらえる
進め方の分からない・進め方の難しい相続手続きに関する相談先・依頼先を探されている方が、これらの点を1つでもメリットに感じていただくことができたなら、是非一度当事務所の無料相談をご利用ください。

最後に|無料相談の連絡は今すぐ
こん・さいとう司法書士事務所は、遺産相続の手続き専門の司法書士事務所です。東京国分寺で20年以上に渡って運営、相続問題・相続に関連する業務に取り組んできました。オンラインにより全国対応をしています。
このページでお伝えしたかったポイントは次の3点です。
- 相続税が高額になってしまう遺言書の内容もそれだけで「無効」にはならない
- 相続人全員の合意があれば遺言書を無視して相続ができる
- 遺言書を作成するときははじめから専門家に相談することが重要
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東京司法書士会会員
令和4年度東京法務局長表彰受賞
簡裁訴訟代理等関係業務認定会員(法務大臣認定司法書士)
公益社団法人成年後見リーガルサポート東京支部会員
家庭裁判所「後見人・後見監督人候補者名簿」に登載済み
公益財団法人東京都中小企業振興公社「ワンストップ総合相談窓口」相談員
公益財団法人東京都中小企業振興公社「専門家派遣事業支援専門家」登録


