【司法書士監修】「所有不動産記録証明書」で全国の所有不動産をリスト化せよ

「所有不動産記録証明書を利用したいのだが名寄せ台帳とどう違うのか?」「故人が全国のどこに不動産を所有していたのかわからなくて困っている」というご相談を当事務所で受けることがあります。
同じようなお悩み・不安・疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
このページでは、創業20年以上、地域随一の相続専門の司法書士事務所であるこん・さいとう司法書士事務所が、『【司法書士監修】「所有不動産記録証明書」で全国の所有不動産をリスト化せよ』について解説します。
このページが、相続手続きで悩んでいるあなたに役立つことが少しでもあればうれしいです。
「所有不動産記録証明書」は令和8年2月2日から全国の法務局で発行
令和8年2月2日から全国の法務局で「所有不動産記録証明書」が発行されるようになりました。
もし、自分(または亡くなった被相続人)が全国に所有している不動産のリストが欲しいようでしたら、最寄りの法務局で簡単に取得することができます。
何のための制度?|故人の名義の不動産を勝手にリスト化してくれる
法務省は次のように説明しています。
これまで登記記録は、土地や建物ごとに作成されており、全国の不動産から特定の人が所有権の登記名義人となっているものを抽出する仕組みは存在しませんでした。
その結果、所有権の登記名義人が死亡した場合に、その所有する不動産としてどのようなものがあるかを相続人が把握しきれず、見逃された土地について相続登記がされないまま放置されてしまう事態が少なからず生じていると指摘されていました。|法務省:所有不動産記録証明制度について
いままでは、このようなリストは存在しなかったわけです。
しかし、令和6年4月1日から相続登記が罰則付きで義務化されたことに伴い、相続人が被相続人名義の不動産を探しやすくすることで、相続人の手間を省くサービスを国が開始したわけですね。
誰が請求できる?|生前に本人からでも、死後に相続人からでも
他人名義の不動産を勝手にリスト化するようなことはもちろんできません。
基本的には次の者に限られます。
- 所有権の登記名義人の本人
- 上記の相続人(その他の一般承継人)
生前に自分の所有する不動産をリストにしたいというニーズはあると思いますので、本人から請求ができます。
また、本人が死亡した場合は、その相続人から請求することもできます。
相続人が請求する場合は、相続人の全員から請求する必要はなく、相続人の一人から請求することができます。
法律上「相続人(その他の一般承継人)」から請求ができるため、請求時点で相続放棄をしていたり、民法981条の相続欠格事由に該当していたり、廃除により相続権がない者は、請求はできないことになります。
手数料は高額?|1件当たり1600円(検索条件を追加すると高くなる)
手数料は、検索条件1件につき、1通あたり1600円です。収入印紙で納めます。
「検索条件」については下(請求用紙の書き方)で説明しますが、検索してほしい人の「住所および氏名」のことです。
例えば「東京都大手町1丁目1番1号 田中一郎」について調べてほしい場合は、これで検索条件が1件、となるわけです。
もし「引っ越し前の住所は東京都千代田区1丁目1番1号だったので古い住所で登記されている不動産もあるかもしれない」という場合は「東京都千代田1丁目1番1号 田中一郎」も検索条件に加えて、全部で2件となります。
検索条件はいくつも設定できますが、追加すれば1600円ずつ加算されます。
すぐに発行される?|発行されるまで1週間程度はかかる
窓口で請求しても、証明書は当日に交付されません。法務局の説明によると通常は1週間程度発行に時間がかかるということです。
現在、東京の法務局はどこも混雑していますので(人出不足だと思います)、発行にははもっと時間がかかることが予想されます。
請求の手続きは簡単?|法務局の備え付けの用紙に記入するだけ
請求の手続きは簡単です。法務局に事前の予約もいりません。
- 窓口に備え付けの「所有不動産記録証明交付請求書」に記入する
- 手数料を納付する(上記請求書に収入印紙を貼る)
- 必要書類を事前に用意してあわせて提出する
「所有不動産記録証明交付請求書」を書いてみよう
それでは「所有不動産記録証明交付請求書」を書いてみましょう。
法務局の窓口にもありますが、法務省のページからダウンロードすることもできます。
「所有不動産記録証明書交付請求書」の表面の書き方は
「所有不動産記録証明書交付請求書」の記入欄は、表面と裏面があります。
まずは表面から解説します。

- 太枠の中だけ記入すれば大丈夫です
- 「住所(請求人)」には、窓口に来た方の住所を記入します
- 「氏名又は名称(請求人)」には、窓口に来た方の名前とフリガナを記入します
- 「実印」には、窓口に来た方の実印を押印します
- 「連絡先(請求人)」には、窓口に来た方の電話番号を記入します。請求に不備がある場合は後日法務局から電話がありますので確実に繋がる電話番号を書きましょう(携帯電話など)。
- 「証明書の交付を受けることができる資格」には、窓口に来たのが所有者本人であれば「本人」にチェックをします。窓口に来たのが相続人であれば「相続人」にチェックします
- 「請求通数」に必要部数を記入します。一般的には1通で足りると思います。
- 「添付情報」は下で詳しく説明します。本人確認書面と印鑑証明書は必ず必要ですから予めチェックしておいてもいいでしょう。
- 「交付方法」は窓口か郵送かを選択してください。通常は窓口だと思います。受け取りに来るのが難しい場合は、切手付きの封筒(あるいはレターパック)を同時に提出することにより、郵送にしてもらうこともできます。
- 用紙右側の「収入印紙」のところに手数料分の印紙を貼ってください
「所有不動産記録証明書交付請求書」の裏面の書き方は
次に裏面の記入方法の解説です。
裏面には「検索条件」を記入します。

- 例えば「東京都大手町1丁目1番1号 田中一郎」について調べてほしい場合は、「件数1」の「住所」に東京都大手町1丁目1番1号、「氏名又は名称」に田中一郎と書きます。
- もし「引っ越し前の住所は東京都千代田区1丁目1番1号だったので古い住所で登記されている不動産もあるかもしれない」という場合は、「件数2」の「住所」に東京都千代田1丁目1番1号、 「氏名又は名称」に田中一郎と書きます。
- 古い住所まで法務局が勝手に調べてリストを発行してくれるわけではないので、思い当たる住所はすべて請求したほうがリスト漏れを防ぐことができます(万が一、結果が「該当なし」でも手数料は返却されません)
- また名前の漢字の表記についても同様で、たとえば「斉藤」「斎藤」「齋藤」はすべて別々の苗字と判定されています。本当の苗字は「齋藤」なのに登記簿には「斉藤」と登記されてしまっているケースも想定できます。ですから検索条件を「斉藤」と「齋藤」の2つにして(あるいは「斉藤」「齋藤」「斎藤」の3つにして)請求するとリスト漏れを防ぐことができます。
- 漢字の表記については、法務省は次のように説明しています。
検索条件で指定された氏名又は住所の文字によっては、システムにおいて、JIS X 213(JIS第1~第4水準)の範囲外の文字をIPAが定義した「MJ縮退マップ」及び「登記統一文字縮退マップ」に基づきJIS X 213の範囲内の文字に変換(縮退)した上で検索します。
これにより、検索条件で指定した氏名又は住所に異体字(読みが同じでも字形が異なるもの)が含まれていたとしても、縮退される前の複数の異体字を検索することができるので、網羅性が高まります。
MJ縮退マップの詳細はこちら▶(https://moji.or.jp/mojikiban/map/)
- 漢字の表記について、同じ代表文字に縮減されることが法務局側で容易に判別できた場合は、請求者に連絡して、検索条件を適宜集約する扱いも可能とのことです(例えば別々の苗字として検索条件を2件にして請求したが法務局側で1件で検索できると判断した場合は1件として処理してもらえるようです。この場合別途手続きをすることにより納めすぎの手数料を返還してもらえると思いますが法務局に必ず確認してください)
必要書類を揃えよう|必要書類が揃えられない場合は?
必要書類は事前に用意しておきます。
すべて原本を提出します。発行期限はありません。
原本を返してほしい場合は、原本といっしょにコピー(原本と相違がない旨を記入して請求者本人の記名がされたもの)を提出します。ただし印鑑証明書は原本の返却はしてもらえません。
生前に本人から請求する場合の必要書類は…
- 印鑑証明書
- 本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)のコピー(窓口で原本を提示)
- 過去の氏名や住所を検索条件をする場合は戸籍謄本・除籍謄本・住民票・戸籍の附票など
相続開始後に相続人から請求する場合の必要書類は…
- 窓口に来た相続人の印鑑証明書
- 窓口に来た相続人の本人確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)のコピー(窓口で原本を提示)
- 過去の氏名や住所を検索条件をする場合は除籍謄本・住民票・戸籍の徐附票など
- 相続人であることがわかる書面(戸籍謄本・法定相続情報一覧図など)
必要書類が揃えられない場合は?|実務での特別な取り扱いとは
「印鑑証明書」「本人確認書類」「相続人であることがわかる書面」は必須の書類ですから揃えられないという理由は受け入れられません。
必要書類の中では「過去の住所を検索条件に指定する場合」に、これを証する公文書(除票や戸籍の徐附票)が役所の保存期間の経過によって発行できない場合があります。
そのような場合は、登記済証の写しや、納税通知書(課税明細書を含む)、名寄帳でも良いという取り扱いがあります(通達第2の4(1)オ関係)。
またこれらもないという場合は、過去の住所が印刷された郵便物や公共料金の請求書等でもよく、さらにそれもないという場合は、別途作成された「上申書(実印が押印された同一人である旨の書類)」でもよいという扱いもあります(通達第2の4(2)関係)。
他に「所有する不動産の調査方法」はないか?|名寄せ台帳
上で説明した「所有不動産記録証明書」を発行してもらうほかに、自分(被相続人)が所有する不動産を調査する方法は何かないのか?
ということですが、そのほかの方法としては「名寄せ台帳」を市役所等に発行してもらう方法もあります。
「名寄せ台帳」と「所有不動産記録証明書」はどちらがいいか
ただし「名寄せ台帳」は「○○市」「○○町」などある程度場所が特定できる場合に使えるやり方です。
所有する不動産がどこにあるのか全く分からないという場合は「名寄せ台帳」の方法は使えません。
また「名寄せ台帳」は原則として固定資産税が課税されている不動産についてその自治体ごとに編成されているリストですから、たとえば公衆用道路など税金がかからない不動産はリストから漏れてしまう場合もあります。
ただし「名寄せ台帳」はその名の通り「名前をもとにその自治体にある不動産を寄せ集めているリスト」なので、「所有不動産記録証明書」で問題になるような苗字の表記の揺らぎについてはあまり心配がないという利点はあります。
結局、どちらを取得するべきかは、個別のケースによって変わってくるといえるでしょう。
「こん・さいとう司法書士事務所」が選ばれる理由
全国に所有不動産が点在している相続手続きの依頼先をお探しの方から、ホームページを見てのお問い合わせが多いのですが、まずは無料相談でお話をお聞かせください。
「こん・さいとう司法書士事務所」に相談をすることで上記のお悩みは解決
以上を踏まえまして、当事務所「こん・さいとう司法書士事務所」が、これまで多くの上記のようなお悩みをお持ちの皆様から、相続の相談・依頼先に選ばれている理由を以下にお伝えします。
- 一般的な司法書士ではなく「相続専門」であるため、相続登記や遺産分割協議だけでなく、相続に関連する裁判所の手続き(後見・補助・保佐開始の申立、遺言書の検認、遺言執行者の選任の審判の申立、相続放棄、不在者財産管理人、失踪宣告、遺産分割の調停の申立、相続財産管理人の選任など)にも精通しているため安心感がある
- 「相続専門」だからこそ、個別の事例に応じた的確なアドバイスを貰える(全国に所有不動産がある場合の相続手続きのスムーズな進め方)
- パートナー税理士と連携して相続税の申告や準確定申告にも速やかに対応してもらえる
- パートナー弁護士と連携して弁護士に依頼することにより他の相続人への交渉や、裁判手続きも対応してもらえる
- 弁護士・法律事務所より割安な料金で、しかも弁護士より敷居が低く、相談がしやすい環境にある
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最後に|無料相談の連絡は今すぐ
こん・さいとう司法書士事務所は、遺産相続の手続き専門の司法書士事務所です。東京国分寺で20年以上に渡って運営、相続問題・相続に関連する業務に取り組んできました。オンラインにより全国対応をしています。
このページでお伝えしたかったポイントは次の3点です。
- 所有不動産記録証明書は全国どこの法務局でも簡単に発行できる
- ただし名前や住所の表記については検索条件を注意しなければならない場合もある
- 名寄せ台帳と所有不動産記録証明書をセットで発行すれば漏れなく相続手続きができる
あなたの煩雑・複雑な相続の手続きについて、なるべく負担を少なく、そして完璧な内容にしたいとお考えですか?
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