【相談事例】相続放棄したら借金は誰が払う?次の相続人への影響と注意点を司法書士が解説

「家族が残した借金を払いたくない」「自分が相続放棄したら他の親族に請求がいくのでは?」と不安な方へ。
結論から言うと、正しく相続放棄をすれば、あなたが借金を支払う必要はありません。
ただし、借金自体が消えるわけではなく、次の順位の親族へ移ります(全員放棄した場合についても下で詳しく解説しています)。
このページでは、創業20年以上、地域随一の相続専門の司法書士事務所であるこん・さいとう司法書士事務所が、「相続放棄による借金のトラブルを防ぐための流れ」を実際の相談例をもとに、分かりやすく説明します。
このページが、「借金問題と相続放棄」でお困りの方のお役に立てれば、とても嬉しいです。
実際の相談内容|事業をしていた息子が多額の借金を残して自殺しました
70代の男性の相談者は、当事務所が毎週土曜日に実施している無料相談会に、娘さんが同席する形で、ZOOMによりWEBで出席されて次のように言いました。
「すでに結婚して家は出ていますが、先月、事業を経営している息子が、多額の借金を残して自殺しました」
「息子はすでに離婚していますが、小学生の子供がいます。離婚した方(元嫁)とはいまでも付き合いがあります。」
「会社のことは全く知らないので借金の金額も分からないのですが、元嫁の話によると2000万円くらいはあるのではないかということです。また息子名義の一戸建てもそのままです。」
「もちろん返済できる金額ではないので、小学生の孫も含めて、私と妻、娘、全員が相続放棄をするつもりですが、相続放棄をすれば本当に支払いをする必要はないのでしょうか」
「だれかに支払いの請求がいくということはないのですか」
結論|相続放棄をすればあなたが借金を払う必要はない
相続放棄の相談で一番聞かれるのは「相続放棄をすれば一円も支払う必要はないのか?」ということです。
相続放棄とは
相続放棄とは、民法という法律で認められている方法で、これを行うと「最初から相続人ではなかったことになります」。
ということは、借金を相続することもありませんので、何も支払う必要はありません。
債権者(貸し手)からの督促はどうなるのか
すでにあなた(または故人の住所)宛に債権者から督促状のような書面が郵便で届いているかもしれません。
相続放棄の手続きが正しく完了すれば、債権者からそのような借金の催促はストップします。
ただし、あなたが「相続放棄の手続きが完了したこと」を債権者側に通知などして知らせない限り、当然に催促がストップすることはありません。
あなたが相続放棄した後の借金は「誰が払う」?
それでは、相続放棄をすればあなた自身が借金を払う必要が無くなったとして、いったい誰が代わりに支払うことになるのでしょうか。
借金は「次の順位の法定相続人」へスライドする
スライドの順番はつぎの通りです。法律で決まっています。
- 第1順位(子)全員が放棄→第2順位(親・祖父母などの直系尊属へ)
- 第2順位も全員放棄→第3順位(兄弟姉妹・甥姪)へ
今回の相談者のケースでは、まずは、第1順位の法定相続人として、小学生の子供が相続放棄をします。
その後、第2順位の親が相続放棄の手続きを行います。今回のご相談者のことです。
そして最後に、相談者の娘さんである、故人の妹が第3順位の法定相続人として相続放棄の手続きを行います。
注意すべき点は、この3つの放棄の手続きを一気にまとめてできないという点です。1つずつ順番に手続きをする必要があります。
親族全員が相続放棄したら、借金はどうなる?
今回のご相談のように、第1順位、第2順位、第3順位の相続人の全員が相続放棄をして、誰も相続しなくなった場合、結論から言うと「誰も借金を支払う必要はなくなります」。
借金があなたを通り越して、他の誰かに請求が行くことはありません。
しかし、債権(借金)自体が消滅するわけでもありません。
「じゃあ、残された借金や家はどうなるの?」と思いますよね。
ここから先は、国が用意した「後片付けの専門家」が登場します。
法律の専門家「相続財産清算人」が代わりに後片付けをする
誰も引き継ぐ人がいなくなった財産(プラスの財産も、マイナスの借金も)は、最終的に「相続財産清算人(そうぞくざいさんせいさんにん)」という役割の人が処理します。
これは、家庭裁判所から選ばれた「法律の専門家(主に弁護士や司法書士)」のことです。
イメージとしては、「誰もいなくなった家をきれいに片付ける、お掃除のプロ」と考えてください。
今回の相談のように、多額の借金だけでなく、故人の名義の自宅もあるという場合は、貸付金の回収を図るため、貸し手である債権者が、相続財産清算人の選任を家庭裁判所に申し立てることが多いです。
相続財産清算人は、次のような手順で事後処理を進めます。
- 残った財産をお金に換える:故人の家や車などを売却します。
- 借金をできるだけ返す:売ってできたお金を使って、貸し手に借金を返します。
- 残った財産は国のものに:もし借金を返しても財産が余れば、国に納めます。
「もし、財産を全部売っても借金が返せなかったら?」
その場合は、返せなかった分の借金は消滅します。
あなたや親族が、自分のポケットマネーから不足分を穴埋めする必要は一切ありません。
次の相続人とトラブルを起こさないための「2つの対策」
次の順位の相続人とあまり面識がなかったりするケースもあります。その場合、あなたが相続放棄をすると、次の順位の相続人に不測の損害が生じることとなり、トラブル発生の原因となります。
これを防ぐにはどうすればよいのでしょうか?
事前に連絡・終わった後の報告が大切
次の順位の相続人に対しては、事前に「相続放棄する旨」を連絡することが良いでしょう。
事前の連絡は、電話やメールなど何でもいいです。電話やメールを知らない場合は、弁護士や司法書士に依頼すれば、現在の住所は調べてもらうことは可能です。
そして、相続放棄の手続きが完了した際は、できれば手紙でその旨を連絡します。
ちなみに、連絡や報告は法律上の義務ではありません。トラブルを回避するためのやり方です。
最善策は親族全員で「連鎖的に相続放棄」をシームレスに行う
トラブルを避けるために一番良いやりまたは、今回のご相談のように、親族全員で連続して相続放棄の手続きを行う(一か所の専門事務所にまとめて依頼する)ことです。
このようにすれば、相続放棄の手続きをし忘れてしまうなどのリスクを避けることができ、結果的に相続人全員が安心できます。
「こん・さいとう司法書士事務所」が選ばれる理由
相続放棄の手続きの依頼先を探したい、というお悩みで当事務所が多くの方に選ばれている理由は3つあります。
- 面倒な戸籍収集から家庭裁判所への申立てまで丸投げできる
- 親族全員の連鎖的な相続放棄も一括依頼が可能
- パートナー税理士・パートナー弁護士とのスムーズな連携
今回のご相談は、被相続人が会社を経営していましたので、そちらの破産手続きも必要な事例でした。
破産については、パートナー弁護士を紹介して、今回の相続放棄と同時進行で手続きを行うことができました。
やることが多くて面倒な相続放棄の手続きの依頼先をお探しの方から、ホームページを見てのお問合わせが多いのですが、まずは無料相談でお話をお聞かせください。
「こん・さいとう司法書士事務所」に相談をすることで上記のお悩みは解決
以上を踏まえまして、当事務所「こん・さいとう司法書士事務所」が、これまで多くの上記のようなお悩みをお持ちの皆様から、相続の相談・依頼先に選ばれている理由を以下にお伝えします。
- 一般的な司法書士ではなく「相続専門」であるため、一般的な相続放棄の申述の手続きだけでなく、その他の相続に関連する裁判所の手続き(後見・補助・保佐開始の申立、遺言書の検認、遺言執行者の選任の審判の申立、不在者財産管理人、失踪宣告、遺産分割の調停の申立、相続財産清算人・管理人の選任など)にも精通しているため安心感がある
- 「相続専門」だからこそ、個別の事例に応じた的確なアドバイスを貰える
- パートナー税理士と連携して相続税の申告や準確定申告にも速やかに対応してもらえる
- パートナー弁護士と連携して弁護士に依頼することにより他の相続人への交渉や、裁判手続きも対応してもらえる
- 弁護士・法律事務所より割安な料金で、しかも弁護士より敷居が低く、相談がしやすい環境にある
- ZOOMによるオンライン対応が可能なため、直接事務所に行けなくてもコンタクトが取りやすい
- eKYCによるオンライン本人確認に対応しているため、遠方からも依頼ができる
- 東京都中小企業振興公社(都内の中小企業を支援する東京都管轄の公的機関)の嘱託相談員であるため身分的な信頼感がある
- 20年以上のキャリアがある司法書士2名(今健一・齋藤遊)体制の為、一般の個人事務所より迅速に対応してもらえる
進め方の分からない・進め方の難しい相続手続きに関する相談先・依頼先を探されている方が、これらの点を1つでもメリットに感じていただくことができたなら、是非一度当事務所の無料相談をご利用ください。

最後に|無料相談の連絡は今すぐ
こん・さいとう司法書士事務所は、遺産相続の手続き専門の司法書士事務所です。東京国分寺で20年以上に渡って運営、相続問題・相続に関連する業務に取り組んできました。オンラインにより全国対応をしています。
このページでお伝えしたかったポイントは次の3点です。
- 相続放棄を正しく行えば、借金を支払う必要は一切なくなる
- 相続放棄すると借金は次の相続人へスライドするためトラブルの原因に
- トラブル回避には「事前の連絡・報告」か「親族全員の一括放棄」が重要
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東京司法書士会会員
令和4年度東京法務局長表彰受賞
簡裁訴訟代理等関係業務認定会員(法務大臣認定司法書士)
公益社団法人成年後見リーガルサポート東京支部会員
家庭裁判所「後見人・後見監督人候補者名簿」に登載済み
公益財団法人東京都中小企業振興公社「ワンストップ総合相談窓口」相談員
公益財団法人東京都中小企業振興公社「専門家派遣事業支援専門家」登録


