【考察】相続登記は自分でできるものなのか?

2023年11月8日

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相続登記は自分でできるものなのですか?」

私共、東京国分寺の相続手続き専門こん・さいとう司法書士事務所では、毎週土曜日無料相談会を開催しております。

その中で、時折、ご質問を受けます。

と言いますか、できないと判断したから私共に相談される場合が圧倒的に多いので、むしろ、「相続登記は自分でできるものなのですか?」というご質問は、市(国分寺市・国立市・府中市など)の無料相談会で、より多く受けますね。

そこで、今回は、「相続登記は自分でできるものなのか?」を相続手続き専門家の視点から考察してみます。

相続登記は自分でできるものなのか?

自分でやろうと思うきっかけとは

一般の方が相続登記を自分でやろうと思うきっかけは、いくつか考えられます。

1.相続登記手続きはそれほど難しい手続きと思わないから

2.近所(親類)が自分でやっていたから

3.相続登記費用(相続登記報酬)が高そうだから

統計を取ったわけではありませんが、経験上、思いつく限り挙げてみました。

それでは1つ1つ検討してみたいと思います。

相続登記手続きは難しい手続きなのか?

この質問には専門家はうなってしまいます。

どんな手続きにも難しい場合と簡単な場合があるからです。

それを一般論として語るのはあまりにも無理があります。

ですから、

「ケースバイケースですよ」

とお答えするのですが、残念ながら、

「それじゃあ質問に答えてないじゃないか」

となることもあります。

もちろん個別の事例で問われれば、簡単かそうでないかはお答えできます。

それでも、私共相続手続き専門家が「簡単だ」と思うことと、一般の人が「簡単だ」と思うことには、ズレがあることも専門家であるがゆえに承知している部分があります。

ですから、ストレートに「簡単だから自分でできますよ」とは、なかなか言いにくい実情もあるのです。

相続登記に関する誰もが知っておきたいキホンはこちらの記事にあります。

「近所(親類)は自分で相続登記手続きやってましたよ」は本当か?

ご相談者様の発言を疑っているわけではもちろんありません。

おそらく、本当にその方はご自分で戸籍謄本類を集め、遺産分割協議書などの書類を作成し、さらに法務局に提出する相続登記の申請書を作り、相続登記手続きをされたのだと思います。

しかし、「簡単に」できたのでしょうか?

どんな手続きも、自分でやろうと思えばできると思います。

今は、便利な本もありますし、インターネットで情報を得ることも出来ます。

ただ、何の法律知識も持たない方が、満足に相続登記手続きを完成するのは難しいのではないかと思います。

過去に、ご自分でされた相続登記が間違えてなされたもので、正しい内容に直してほしいというご依頼を頂いたこともあります。

ですから、確かに「近所(親類)は自分で相続登記手続きやっていた」のかもしれませんが、その方はそれ相応のご苦労はされたのではないかと推測するのです。

相続登記費用(相続登記報酬)は高いのか?

これは我々司法書士の広報活動が不足していることが原因かもしれませんが、

相続登記費用=相続登記報酬ではありません。

相続登記費用=登録免許税+相続登記報酬

なのです。

これも事例によるのですが、「費用が高い」と感じる場合、そのほとんどが「登録免許税」が高くなる場合だと思います。

地価の高い場所(価値の高い不動産)を相続すると、その分「登録免許税」も高額になります。

登録免許税」は国税ですから、相続登記手続きを司法書士に依頼しようが、自分で相続登記を申請しようが、納付しなければならない金額なので、必ずかかる費用です。

司法書士が発行する「請求書」も、必ず「登録免許税」の欄と「(相続登記)報酬」の欄は別々になっているのですが、一般の方は「総額」しか目に入らないので、「高い!」となってしまうのだと思います。

それでは「相続登記報酬」が高いのか安いのかというと、難しい問題です。

現在、司法書士の報酬は事務所ごとの自由裁量となっています。

以前は、規制があったのですが、小泉改革でそれもなくなり現在に至っています。

少なくとも、私共のように相続手続きを専門で扱っている事務所は、平均的な報酬相場額をリサーチしていますので、大差はないと思います。

相続手続き専門家が考える結論

結論がなかなか出しにくい話ではありますが、

「簡単な相続登記だったら、自分でできる」

ということになるのでしょうか。

ただ、繰り返しになりますが、何をもって簡単といえるかは個人によって感じ方が異なりますので、やはり一般論として結論付けるのは乱暴な気もするのです。

もし、あなたが専門家に相談される場合は、

どこまでが自分でできて、どこからが自分でできないのか?

をよく質問し、真摯に答えてくれる専門家が良い専門家だと考えます。

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