【司法書士監修】代表相続人が遺産を分配しない時のケース別対処法|相談先は弁護士なのか

「代表相続人が遺産を独り占めしようとしている」「遺産をいつまでもわけてくれない」という相談を受けることがよくあります。
確かに、遺産を分配してくれず、このままの状態が続いてしまうと相続人の全員が困ってしまいますね。
結論から言うと、代表相続人が遺産を分配しない場合、横領罪になる可能性があります。
このページでは、創業20年以上、地域随一の相続専門の司法書士事務所であるこん・さいとう司法書士事務所が、代表相続人が遺産を分配しない場合の具体的な対処法や相談先について分かりやすく説明します。
このページが、進まない遺産分割・相続手続きでお困りの方のお役に立てれば、とても嬉しいです。
結論|代表相続人が遺産を分配しないのは違法(横領罪の可能性あり)
繰り返しになりますが、代表相続人が故人の遺産を独占的に支配し続けて、相続人に分配しなければ、刑法上の横領罪に当たる可能性が高いです。
代表相続人はあくまで「手続きの代表者」にすぎない
「代表相続人」というのは、相続人の話し合いで「あなたにおまかせします」という流れで決められる場合もあります。
しかし、実務上ご依頼者の様子を観察していますと、ほとんどの場合は、生前に故人と同居していた方や、頻繁に面倒を見ていた方が「代表相続人」となる場合が多いように見受けられます。
いずれにしても「代表相続人」は、相続が開始したら、故人の通帳やキャッシュカード、権利証などを預かる立場になるわけですが、もちろんそれは「相続手続きの代表者」として保管するだけです。
勝手に着服した場合は「業務上横領罪」や「不当利得返還請求」の対象に
民法という法律において、故人の財産・遺産は、死亡と同時に相続人全員の共有のものとなります。
ですから、代表相続人が遺産を独り占めしていても、それは、他人(他の相続人)の財産を仮に預かっているような状態と言えるわけです。
このような状態で代表相続人がもし故人の預金を勝手に引き出して私利私欲のために消費したとなると、刑法上の「業務上横領罪」に当たる可能性があります。
あるいは民法上は「不当に利得を得ている」ということになり、不当利得返還請求訴訟という民事裁判の被告となることでしょう。
なぜ分配しない?代表相続人のよくある言い訳と心理|ケース別対処法
当事務所が開設されて25年経ちますが、これまで多くの相談を受けてきて、遺産を分配しない理由は、おおむね次の3つの分類されるのではないかと思います。
1.単純に手続きが遅れている(悪意がないケース)
代表相続人が働き盛りの会社員や、あるいは高齢者の場合は、単に手続きが遅れているだけということが多いです。
- 対処法⇒あなたから「信頼できそうな専門家を見つけたから連絡してみれば?」と打診して、「もしよかったら私が連絡してみましょうか?」と伝えてみる。
- 対処法⇒「相続登記は義務化されたので放置しておくと罰金となり困ってしまう」と説明する。「遺産がもらえなくて困っている」と言うよりは効果的
このケースは、専門家に任せてしまえば割とスムーズに解決してしまいます。
2.自分が介護したから多くもらうべきだと思っている(寄与分の誤解)
確かに、被相続人を生前に介護していたのであれば、「寄与分」により、他の相続人よりも多くの遺産を相続できる場合があることは否定しません。
しかし、「寄与分」の金額は、原則的には相続人の協議で決定しますし、協議ができなければ、遺産分割調停など家庭裁判所で決めます。
代表相続人の一存で「寄与分」を決めることはできませんし、遺産を分割しないで独占し続ける理由にもなりません。
- 対処法⇒まずは「寄与分」の金額を相続人の話し合いで決める。難しければ遺産分割調停を申し立てる。裁判にしたくなければお互いに弁護士を立てて、弁護士同士でやり取りをしてもらう
- 対処法⇒「寄与分」の算定方法は複雑なため、一般の方には難しい。そのため最初から弁護士を立てるという選択肢も。
3.そもそも分配する気がない(使い込みの危機)
- 対処法⇒すぐに弁護士に相談
司法書士では対応できません。遺産分割調停を申し立てて解決することになるとは思いますが、上の2つのケースとは異なり、悪意が感じられますので、使い込みの危険性があります(場合によってはすでに消費されている可能性も)。
すぐに弁護士に相談の上、今後の対応を迅速に考えてもらうのがベストだと思います。
「弁護士に頼むべき?司法書士で解決できる?」の判断基準
あなた自身のケースで「弁護士に頼むべきか?司法書士にするべきか?」判断に悩むかもしれません。
おおむね次のような判断基準が参考にあるかと思います。
すでに相続人の間で「意見の食い違い」「紛争状態が勃発している」
例えば次のような状態であれば、司法書士では対応が難しいため、相談・依頼先は弁護士となります。
- 話し合っても遺産の分け方についてお互いの意見が全然一致しない(話し合いの決裂)
- 代表相続人と完全に絶縁状態で、裁判も辞さない(紛争状態)
- 途中まで話し合いはあったが、途中から連絡がつかなくなった(話し合いの拒否)
- 遺産分けの書類を送ったが何の返信もなかった(「受け取り拒否」で戻ってきた)
司法書士は業務上、相続人の間に入って「交渉事」はできません。
また、一方の代理人となって相手方と「交渉事」をすることもできません。
そのため「交渉事」を依頼・相談したいのであれば弁護士となります。
弁護士にしかできないこと
次の業務は法律上、弁護士しか行えません。以下の業務についてご相談・ご依頼先をお探しの場合は、弁護士事務所または法律事務所となります。
- 遺産分割の交渉代理
- 遺産分割(寄与分を含む)に関する裁判(遺産分割調停・遺産分割審判)
- 不当利得返還請求に関する裁判(遺産の使い込み)
「相手に悪気はないが手続きが遅い」「まずは法的に正しい分配案を提示して冷静に話し合いたい」
例えば次のような状態であれば、相談・依頼先は司法書士となります。
- お互いに裁判までする気はない
- 専門家に主導してもらいたいことを代表相続人も納得している
- まずは冷静に財産調査や書類作成を進めたい
解決しがたい「意見の食い違い」や「紛争状態の勃発」が生じていなければ、弁護士に比べて費用を抑えられる司法書士が最適です。
また当事務所のような相続手続き専門の司法書士事務所であれば、弁護士とも連携しているためワンストップで安心です(最終的に話し合いが決裂した場合に備えて)。
司法書士が対応できること
弁護士に依頼すると着手金・報酬で数十万~数百万円かかるケースが多いですが、司法書士の「書類作成」や「遺産整理」をうまく使えば、コストを大幅に抑えられるメリットがあります。
また、司法書士が「遺産整理受任者」として、代表相続人に代わり、すべての銀行口座の解約・送金、不動産の名義変更を代行し「各相続人の口座へ直接、法定相続分(または合意した割合)を公平に振り分ける」ことができます。
- メリット1→代表相続人も「自分で動く手間」から解放されます
- メリット2→他の相続人も「代表相続人にネコババされる心配」がゼロになります
相続手続き専門の司法書士でも対応できる業務は次の通りです
- 戸籍収集
- 財産調査
- 遺産分割協議書の作成
- 不動産登記(相続登記・名義変更)
- 会社の登記(役員の変更や株の相続など)
- 預金の解約、株式・有価証券の名義変更
- 相続人会議の開催・司会進行
「こん・さいとう司法書士事務所」が選ばれる理由
滞っている相続手続きの依頼先を探したい、というお悩みで当事務所が多くの方に選ばれている理由は3つあります。
- 戸籍収集、遺産分割案、相続人会議の開催まで相続手続き全般に精通
- 税法上のリスクを避けるため、パートナー税理士とのスムーズな連携
- 相続専門事務所ならではの豊富な経験にもとづく的確なアドバイス
やることが多くて面倒な相続手続きの依頼先をお探しの方から、ホームページを見てのお問合わせが多いのですが、まずは無料相談でお話をお聞かせください。
スムーズは遺産分割は「こん・さいとう司法書士事務所」へ
以上を踏まえまして、当事務所「こん・さいとう司法書士事務所」が、これまで多くの上記のようなお悩みをお持ちの皆様から、相続の相談・依頼先に選ばれている理由を以下にお伝えします。
- 一般的な司法書士ではなく「相続専門」であるため、一般的な相続手続きだけでなく、その他の相続に関連する裁判所の手続き(後見・補助・保佐開始の申立、遺言書の検認、遺言執行者の選任の審判の申立、不在者財産管理人、失踪宣告、遺産分割の調停の申立、相続財産清算人・管理人の選任など)にも精通しているため安心感がある
- 「相続専門」だからこそ、個別の事例に応じた的確なアドバイスを貰える(弁護士に依頼すべきかどうか?)
- パートナー税理士と連携して相続税の申告や準確定申告にも速やかに対応してもらえる
- パートナー弁護士と連携して弁護士に依頼することにより他の相続人への交渉や、裁判手続きも対応してもらえる
- 弁護士・法律事務所より割安な料金で、しかも弁護士より敷居が低く、相談がしやすい環境にある
- ZOOMによるオンライン対応が可能なため、直接事務所に行けなくてもコンタクトが取りやすい
- eKYCによるオンライン本人確認に対応しているため、遠方からも依頼ができる
- 東京都中小企業振興公社(都内の中小企業を支援する東京都管轄の公的機関)の嘱託相談員であるため身分的な信頼感がある
- 20年以上のキャリアがある司法書士2名(今健一・齋藤遊)体制の為、一般の個人事務所より迅速に対応してもらえる
進め方の分からない・進め方の難しい相続手続きに関する相談先・依頼先を探されている方が、これらの点を1つでもメリットに感じていただくことができたなら、是非一度当事務所の無料相談をご利用ください。

最後に|無料相談の連絡は今すぐ
こん・さいとう司法書士事務所は、遺産相続の手続き専門の司法書士事務所です。東京国分寺で20年以上に渡って運営、相続問題・相続に関連する業務に取り組んできました。オンラインにより全国対応をしています。
このページでお伝えしたかったポイントは次の3点です。
- 代表相続人が遺産を分けようとしないならそれは違法
- なぜ分配しないのか、その理由によって対処法は異なる
- 司法書士と弁護士どちらに相談すべきかは「紛争状態かどうか」がポイント
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東京司法書士会会員
令和4年度東京法務局長表彰受賞
簡裁訴訟代理等関係業務認定会員(法務大臣認定司法書士)
公益社団法人成年後見リーガルサポート東京支部会員
家庭裁判所「後見人・後見監督人候補者名簿」に登載済み
公益財団法人東京都中小企業振興公社「ワンストップ総合相談窓口」相談員
公益財団法人東京都中小企業振興公社「専門家派遣事業支援専門家」登録



