相続法の改正|相続の効力等に関する見直し

11月に入りましたが、こん・さいとう司法書士事務所がある東京国分寺、暖かいです。

昨年に比べて、今年の11月は暖かいとの予報です。

私共、司法書士事務所ではまだ暖房は使っていませんが、加湿器はそろそろかもしれません。

さて、今回は、「40年ぶりの相続法の改正」のテーマから、「相続の効力等に関する見直し」を取り上げます。

相続法改正といっても、一般の方は、そもそも現行制度をご存知ないと思うのですが…。

相続手続き専門の司法書士が、改正相続法について3分で読めるようにわかりやすく説明します。

現行制度は「遺言書は万能だぜ」

現行制度を、分かりやすく言えばこうなるのでしょうか。

しかし、遺言書に力を与えすぎてしまった為、一方で不利益を受ける人も出て、実務上争いも絶えなかったのです(数々の裁判例があります。裁判にならないまでも、私ども司法書士への相談もありました)。

具体的に「遺言書が万能」といえるケースとは?

具体例

父が遺言書で長男に「私の財産は全部長男に相続させる」と書いて死亡しました。

二男はAさんから多額の借金があります。

Aさんは借金を取り立てるために、二男が相続した財産を差し押さえたいと考えています。

さて、Aさんは無事に借金の取立てができるでしょうか?

答えは、「できません」。

現行法だと、遺言はこんなケースで万能なのですね。

遺言書の中に「長男に全部相続させる」と書いてあるので、長男は当然にこれをAさんにも主張できます。

長男は「全部俺のものだから、Aさんが差押えするのはおかしいだろ」と言えるのですね。

長男とAさんの財産の奪い合い

現行制度は、遺言の内容を知り得ないAさんを害する

遺言書があるかどうか、遺言書の内容がいかなるものか、相続人でもないAさんが知るわけがありません。

Aさんとしてみると、相続が生じたのだから、当然にその半分は二男が相続するはすだと考えます。
といいますか、それを見越して二男にお金を貸した、という流れもありえます。

つまり、現行制度は、Aさんの利益を一歩的に害するものなのです。

新制度は「遺言書は万能ではないぜ」

考えてみれば、「遺言書があるからと言って、長男いい気になりすぎ…」という感じではありますよね。

新制度・改正相続法ではどうなったのでしょうか?

改正民法899条の2 第1項 を読み解く

まず、条文はこんな感じです。

改正民法899条の2 第1項

相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第901条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。

う~ん、よくわかりませんね。超訳してみます。

超訳 改正民法899条の2 第1項

相続のとき、法定相続分を超えて財産を相続した場合は、法定相続分を超える部分については、第三者より先に登記しないと負けですよ。

新制度は、遺言の内容を知りえないAさんを保護する

新制度(改正民法899条の2)では、長男が全財産自分のモノとAに主張したければ、司法書士に登記をしてもらう必要があります。

つまり、遺言があるからと言って、長男はウカウカしていられないのですね。

その意味で、今までのように、「遺言があるから安心」とはならないのです。

すぐに司法書士事務所へご相談ください。

結論 これはなかなかすごい改正だ

40年ぶりの相続法改正。

相続法改正のテーマは多岐にわたるのですが、今回のテーマは地味…。

しかし、司法書士業界ではビックな改正点として認識されています。

まぁ司法書士は登記を生業としていますので当たり前ではありますが。

「すごい相続法改正点だ」と言っても、これをお読みの一般の方は、「何がそんなにすごいんだろう」といった感じだと思います。

ごもっとも。目に見えないモノの進化は伝わりにくいですよね。

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